バンコクには先進的な鉄道網があります。
観光名所の一つという位の気持ちで一度電車に乗ってみるのをお勧めします。
電車の利点
景色が良い
景色が良いというのが電車をお勧めする一番の理由です。
バンコクの電車は高架で線路の周りを囲う壁がありません。ですのでバンコクの街並みが良く見えます。
線路に近い部分は全部見渡せます。観光名所、高層ビル、高層マンション、低所得層の家等々。
バンコクも日本同様に駅により街の様相は一変します。電車を利用するとそれぞれの駅の周りは辺りがどんな感じであろうか、繁華街なのか、ビジネス街なのか、住宅地なのか、なんとなく分かった気になれます。風景の移り変わりも楽しいです。
地面を這って回るタクシーよりも、電車の方が断然良い景色です。
安い!
乗車距離により変わりますが一乗り数十バーツ程度、およそ200円以内です。
明朗会計
電車は料金表に表記以上の料金はかかりません。これに比べてタクシーは標準金額以上を吹っ掛けられる場合が殆どです(吹っ掛けられても数百円高くなる程度ではありますが)
すぐ来る
すぐ電車が来ます。待ち時間は短いです。数分程度で次の電車が来ます。
山手線並みです。
窓まで埋めるフルラッピング電車!
フルラッピング電車が来ます。これは一見の価値ありです。山手線のラッピング電車の上を行く、窓まで(!)広告でラッピングしています。窓の部分はメッシュ状になっていて、意外と社内からも外の景色がよく見えます。私の興味が強い物ではオーバーウォッチのラッピング電車を数回見ました。
電車の欠点
結局タクシーを利用する事になる場合がある
バンコクの観光名所が全部駅のそばにあるわけではないです。その場合は電車を利用しても結局、到着した駅からタクシーを利用する羽目になります。ですので目的地が駅から離れている場合はおおむね最初からタクシーを利用した方がよいでしょう。
タクシーより遅い
乗り降りの手間を考慮するとなんだかんだとタクシーより時間がかかる場合が多いです。
バンコクの中心街は時間によりかなりの渋滞が発生しますが、それでもタクシーの方が速い場合が多いです。
こんな場合は電車を検討してみよう!
という事で、こんな場合は電車の利用を検討してみて下さい。
- 駅の近くから駅の近くへの移動
- 長距離の移動
- バンコクの景色をのんびり眺めたい
- バンコクの庶民の生活を感じたい
電車にはタクシーには味わえない感じがあります。
バンコクの電車は、バンコクの観光スポットの一つに入れてよいと思います。
電車は3種類ある
バンコクの電車は3種類あります
- BTS(高架の電車。スクンビット腺とシーロム線の二つ)
- MRT(地下鉄)
- ARL(高架の電車。スワンナブーム空港とバンコクを繋ぐ電車)
地下鉄はもちろん景色は見れませんが、BTSとARLからの景色はとても良いです。BTSの景色も良いですが、空港からバンコクに繋がるARLは田舎から都会までの遷移が見れてとても面白いです。
BTS<->MRTの乗り換えやBTS<->ARLの乗り継ぎ時には日本のJRと地下鉄の乗り継ぎ同様にチケットの再購入が必要です。
BTS同士の乗り換え、つまりスクンビット腺とシーロム線の乗り換えにはチケットの再購入は不要です。乗車駅で一度だけ、目的地までのチケットを購入すればよいです。
乗り方
大体日本と一緒です。
- チケットを買う
- 自動改札を通る
- 来た電車にさっさと乗る
- 自動改札からでる
以下にもう少し詳しく書きます。
チケットを買う
チケットは3種類あります
- 普通のチケット
- 1日乗車券 ←おすすめ!
- チャージするプリペイドカード
2.の1日乗車券がお勧めです。チケットについて以下で少々触れます。
普通のチケット
日本同様に自動販売機で目的地までのチケットを買います。自販機の駅名はタイ語で表記されており私には判読が難しかったですが、判別が苦しければ窓口で買っても良いです。窓口の人に目的地の駅名を言うだけで買えます。
料金は最少が20バーツ程度、60円程度からです。乗車距離が長いと運賃は上がりますがそれでも数十バーツ程度まで、200円以内にほぼ収まります。
チケットは大きめのコインの状の物で、自動改札のコインシューターに投入します。
1日乗車券
これが私のお勧めになります。
その日限り乗り放題のチケットです。
140バーツ、大体450円程度です。
電車で出かけるからには、帰りも電車でしょう。乗車の度に券売機でタイ語で書かれた駅名とにらめっこする、バーツの硬貨を見てこれ何バーツだっけ?等と考えるのは結構面倒です。また、時間や駅によっては券売機にも窓口にも結構人が並び待ち時間も出ます。
ですがこの1日乗車券を買っておけばこれらを全部スルーできます。
ですので、元が取れなくてもこの1日乗車券がお勧めです。
窓口で「One day pass」と言って140バーツ出せば買えます。
チケットはプリペイドカード状の物で財布にちょうど収まります。これを自動改札のカード挿入口に入れて下さい。
チャージするプリペイドカード
日本のSuikaのようにお金をチャージするカードもあります。
名前をラビットカードと言います。
料金は1日乗車券よりもお得になる場合が多いと思いますが、どうせ数百円です。いくらチャージしてるのか気にしなければならないのでこのカードは個人的には好みではありません。旅行先では避けられるなら考える事は減らしたいですよね。このチャージするカードは長期逗留する人向けと思います。
形状は1日乗車券同様のプリペイドカード状の物です。
その他のチケット
BTS(高架の電車)とMRT(地下鉄)の共通ICカードもあるのですが、外国人は買えません。タイ人のみです。残念ですね。
また他にもチケットはあるのですが、何かあるんだ、程度の認識で良いと思います。
自動改札を通る
全部自動改札です。観光客が利用するような駅には、改札に一人駅の人が立ってくれています。電車の利用が初めてでチケットの投入口が分からない場合も教えてくれます。
前述のチャージ式プリペイドカード(ラビットカード)専用の改札口には赤い絨毯が引かれています。ラビットカードの場合だけこちらを通りましょう。どの改札を通ればよいか分からなくてもチケットを駅員に見えるように持っておくと「そのチケットで通れる改札はアッチだ、コッチだ」と身振りで教えてくれます。
チケットを投入すると、自動改札を通ったチケットはすぐに目の前に出てきます。日本とは違い、ゲートを通る前にチケットが戻ってくるのですぐ取ります。モタモタしても駅員が助けてくれます。
この自動改札、すぐ閉まります。慣れないうちは入る前に閉まってしまうかも知れません。でも、入れなくてももう一回トライすればよいです。もしくは駅員を頼りましょう。駅員も察したもので、観光客には身振りを交えて丁寧に教えてくれます。
要するに、改札には外人の手助けする事に慣れた駅員さんが待機してくれている。何かあったら察して傍に来てくれる。頼れば良いという事です。
大きな駅の場合、自動改札を通った後にさらにセキュリティチェックの担当者が居ます。止められたら荷物を開いて中を見せましょう。止められない場合も多かったのですが、止める・止めないの基準はよく分かりません。
私にはどうでも良いですが、セキュリティチェックの方は若くてカッコよい方が多かったです。
MRT(地下鉄)は自動改札の後ろではなく駅に入る時に空港のようなセキュリティゲートを通ります。セキュリティゲートの横にも警備員が居ます。かなりの割合の乗客でブザーが鳴ります。私はいつもブザーが鳴ったのですが止められた事はありませんでした。「これ、素通りしていいのかね?」と警備員を見ても「行け行け」と身振りで指示されました。気にしないで良さそうです。
電車に乗る
当たり前ですが電車の方向を確認しましょう。
日本同様「To Mo Chit」等のように少し先の駅名を表示する看板が天井から下がっています。ここはタイ語だけでなく英語表記もしてくれています。
日本同様に進行方向の駅にだけ色のついた路線図も立っています。反対方向は日本同様にグレー表示されているので進行方向が分かります。こちらも英語表記が付いています。
電車は来たらサッサと乗りましょう。日本のように悠長に「扉が閉まりますので・・・」のようなアナウンスはありません。ブザーが終わったらパパっと扉が閉まって発車します。駆け込み乗車は日本以上に危険です。止めましょう。サッと閉まると言っても、混んでる乗客を押しのけて無理やり閉めるような事はもちろんありません。
時間を計ってみた所、バンコクの電車は日本よりも進行が速いように思ったのですが、このサッサと扉を閉めて発車するのが理由の一つと思います(もちろん駅の間が短いのもあるでしょう)私はキビキビしているタイ式の方が好みです。
自動改札から出る
乗る時同様に自動改札にチケットを投入しましょう。1日乗車券なら自動改札を通ったチケットを抜いてゆきましょう。トラブルが起きたらやっぱり横に立ってる駅員さんを頼りましょう。何かトラブルを起こしたら大体察して来てくれます。親切に教えてくれます。
改札は電車の進行方向それぞれ前後に二つあります。もちろん目的地に近い所から出た方がよいですが、間違えても少し歩けば良いだけです。
改札や出口の確認は以下も良いです。駅名をクリックして下さい。
その他の便利な情報
路線図
以下が見やすかったのでリンクします。
現在はこの図よりも線路が伸びていますが、バンコク市内で観光するにはこれで大体用が足りるでしょう。
タイ路線図のスマホアプリ
以下のアプリの利用も強くお勧めします。無料です。
このアプリの路線図が見やすいのも良いですが、これにより電車の車中でも今どこにいるのか分かります。
知らない電車で現在地が分かるのはとても安心です。社内で流れる駅名アナウンスを聞き逃しても大丈夫です。ゆっくり景色を観れます。(地下鉄では現在地表示は無理でした)
このアプリについての詳しい説明は私が長々書くよりも以下が良いと思います。
バンコクガォ>スマートフォンアプリ「タイ路線図」がもの凄いのでダウンロード必須だと思いました!
最後に
この内容は2018年9月時点です。
後日になると話が追加されるのは間違いないです。と言うのもバンコクの鉄道は現在進行形で多数箇所工事しています。今後の建設計画も結構な規模あります。このように活気がありますので話が変わる可能性は高いです。
では、ぜひバンコクの電車を試してくださいね!